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大名行列の食べ物事情!料理はどうしてた?弁当はあった?

大名行列は江戸までの長距離を歩いて移動するので、長ければ60日もかかりました。
旅の道中ではどんなものを食べていたのか気になりますよね。
大名や藩の面目を保つため多大な費用を要した参勤交代は、藩と武士の経済事情をひっ迫しました。
辛く苦しく出費も甚だしいのに形骸化行事であったら、普通は速攻クーデターもんです。
それが長きにわたり続いたのは、何かやはりメリットや面白みを感じるものであったのではと考えられます。

現代より情報や交通事情が限られていた時代ならでは面白さとは、やっぱり「長旅見聞」でしょう。
観光もさることながら、その土地でしか口にできない美味しい特産物やごちそうです。

このような視点で、大名行列の食べ物事情について調べてみました。

目次

旅の食事は今も昔も旅館の料理

大名や藩士達家臣の宿泊施設「本陣」

幕府の命によって整備された当時の交通網は、現在も○○道、旧○○街道と昔の面影を名前に残し国道や県道として残っています。
街道沿いに宿場町である旅籠が栄え、大名、旗本、幕府役人は「本陣」、本陣に入りきらない下級武士達には補助施設として「脇本陣」がありました。
本陣には、その土地の有力者や裕福な商人である問屋の立派な屋敷が利用されており、後の旅館の原型となっていきます。
当時の大名行列の1泊の費用は、規模により数百万~二千万くらいであったことから、藩の財政にもよりますがグレードの良いビジネスホテル~高級老舗旅館の料理をイメージすると把握しやすいと思われます。

木幡家住宅(重文 島根県穴道町)

本陣では大名が口にする料理は自炊

藩主である大名の毒殺を防ぐために、本陣の料理は自炊でした。
家臣達が現地で材料を買い付けまたは提供を受け、本陣内の台所を借り、大名の口にする食べ物は自ら作っていました。
料理人や調理器具まで持参していたため、あのように行列の人数が増えて行ったようです。

今に伝わる御膳料理

当時の本陣で提供された料理を今に伝えるお店が、古い街道沿いに残っています。
一例として、ちらしずしのようなごはん(鯛そぼろ・錦卵・三つ葉・糸こんにゃく・ごぼう)に汁物、和え物、煮物、香物といった海の物・山の物を合わせながら、彩り良く豪華、食べやすく消化の良い料理です。
当時の武士の食事形態を基本とし、その土地の特産物で作られた旬の御膳です。
宿泊する土地によって食材も変わるため、長い道中の大きな楽しみであったようです。
参勤交代の道中でしかなかなか味わえない、目新しく新鮮な食材であったことでしょう。

昼食のお弁当はゴージャス、駅弁食べたい!

大名行列のあの人数、本陣での夕食・朝食以外にお昼はどのようにしていたのでしょう。
かなりの歩行距離でお腹もすきます。
お弁当は持参していたのかしら、当時のお弁当ってどんな感じ?などど気になってしまいますね。
そこは流石諸国大名なだけにやはりなかなかのものでした。

昼食はお弁当、今に伝わる「お重」!

大名行列の人達は昼食を本陣で取ることもありましたが、節約や走行距離を伸ばす関係もあり、本陣で朝作った弁当を持参して早朝に出発することが多かったようです。
その当時の名残が、現代のおせち料理仕出し弁当の典型である「四角いお重」として色濃く残っています。
やっぱりお弁当とは言っても、諸大名の食事はゴージャスなのでした。
特に新鮮な海産物は、海から離れた場所に所領を持つ大名や家臣にとっては贅沢なごちそうであったに違いありません。

イメージ画像:引用元Pixabay:takedahrs

海路より陸路の理由はやっぱり…?

長い道中の大きな楽しみであった料理や弁当、現代でも旅の途中要所要所でしか食べることができい“駅弁”食べたいですよね。
当時、港や造船技術を持つ裕福な藩は、陸路ではなく海路ですべて手早く江戸近くまで到着が可能でしたが、途中までは海路、後は鈍行の陸路に切り替えるよう変更されています。
天候にそれほど左右されず安全ということもありますが、旅の面白みに欠けるきらいがあったのも理由の一つであると推測されています。
港に立ち寄る際ごとに地域の特産物である食べ物を仕入れることは可能でしたが、どうも評判はよろしくなく、やはり男ばかりの参勤交代には、旅に伴う観光や食やその他の面白みが必要であったようです。

寿司は外食という食文化の始まりも大名行列由来

新鮮な食材が手ごろな価格で入手できる現代でも、握り寿司は自宅でつくることはなく、外食としてお店に出向き専門の職人が握った物やお持ち帰りで食べるのが普通です。
このような食文化の始まりは、参勤交代が行われた頃に始まり、贅沢な楽しみとされた食事事情に由来しています。

以上、大名行列の食べ物事情でした。
今も昔も人の心に変わりはそうありません。
遠方の出張に伴う会社の経費負担や、社長に伴う役職職員達のストレスはともかく、同行にあやかった体力有り余る平社員の好奇心と胃袋が満たされる喜びは、時代を超えて確実に今も健在ですよね。

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